
この記事を書いている人(管理人)
現役の土地家屋調査士 兼 行政書士
夫婦二人三脚で事務所を経営(独立8年目)
夫婦揃って試験に独学合格(私は半年で一発突破)
「合格したら終わり」ではありません。この記事では、最短合格の勉強法だけでなく、修行(実務経験)の積み方・開業費用・開業後に詰まない動き方まで、夫婦で生き残ってきた現実ベースの戦略をまとめます。
土地家屋調査士試験を調べ始めたばかりだと、情報が断片的で「結局、何から手を付ければいいのか」が見えにくいものです。
このページでは、私の実体験に基づき、合格から独立開業までの最短ルートを“戦略図”として整理しました。
【戦略の要点:合格は通過点、独立を逆算して動け】
- 午前の部免除は必須戦略。建築士がないなら測量士補を短期で取得を検討
- 独学か予備校かは「1年早く受かる価値(年収)」を天秤にかけて即断する
- 道具への投資を惜しまない。複素数計算(F-789SG)が合否を分ける
- 合格後の「修行」と「開業資金(最低100万〜)」を最初から視野に入れる
ステップ1:試験の全体像と「免除」の確保
土地家屋調査士試験は、知識の量よりも“構造を理解して、時間内に処理する力”が問われます。
▼ 試験の基本ルールを押さえる
午前の部(免除の有無を最初に確認)
多くの合格者は、測量士補などの資格で午前の部を免除しています。これなしで挑むのは無謀です。
午後の部が本丸:択一式+記述式
午後の部は2時間半。択一式と記述式(建物・土地)を同時にこなす「スピード勝負」の試験です。
- 択一式:20問。足切りを回避し、記述式へ時間を残すための“処理力”
- 記述式(建物):申請書+図面。ミスなく書き上げる“正確性”
- 記述式(土地):計算+申請書+図面。関数電卓を叩き切る“習熟度”
ステップ2:独学か予備校かを決める(教材の整理)
「独学でいけるか」に時間をかけるのは無駄です。自分の可処分時間とお金を天秤にかけ、即断してください。
判断の冷徹な目安
- 時間を買う(予備校):最短で合格。1年早く独立して稼げるなら受講料は安い投資。
- 金を残す(独学):費用は抑えられる。ただし情報・演習不足で不合格になるリスク。
▼ 実行ルートを選ぶ
ステップ3:択一式の攻略(基準点と時間配分の戦略)
択一式は満点を狙う必要はありません。「基準点を確実に超え、記述式に1分でも多く時間を残す」のが合格の鉄則です。
▼ 択一式で詰まないために
ステップ4:記述式の攻略(道具の選定と習熟)
記述式は「作業」です。正しい道具を使い、正しい手順で反復するだけで、必ず点数は安定します。
💡 道具の妥協は不合格への近道
関数電卓は「複素数計算」ができるもの以外使う意味がありません。道具で時間は買えます。
関数電卓は「複素数計算」ができるもの以外使う意味がありません。道具で時間は買えます。
▼ 記述式を武器にする
ステップ5:模試・答練で“現場力”を仕上げる
独学者が最も陥る罠が「模試を甘く見ること」です。自宅での勉強と、緊張感の中で時間が足りなくなる本番は別物。私も妻も、ここだけは予備校の力を借りました。
\ 本番で「時間が足りない」を防ぐ /
【最新】模試・答練の比較とおすすめ
【最新】模試・答練の比較とおすすめ
模試を受ける最大の目的は、知識の確認ではなく「自分なりの時間配分」を体に叩き込むことです。
合格後の修行(実務経験)と独立開業費用
合格はスタートに過ぎません。特に未経験からの独立(即独)は、事前の資金計画がすべてです。
修行(実務経験)の積み方
- 事務所勤務:1〜2年は修行するのが王道。現場の判断力と交渉術を盗む。
- 即独立:不可能ではないが、実務研修や知人のサポート、外注手配が必須。
独立開業費用のリアル(概算)
土地家屋調査士は、法律家の中で最も開業にお金がかかる資格です。最低100万円は見ておきましょう。
- 登録免許税・入会金・会費:約60〜70万円
- 機材(トータルステーション等)・CAD:数十万〜数百万(リース活用が一般的)
- 現場用車両・装備一式:状況による