土地家屋調査士の試験って法律の試験だよね?六法って買ったほうがいいのかな?あの辞書みたいなやつ・・・
このような疑問に答えます。
土地家屋調査士試験を独学で受験しようと考えている人は、勉強に必要なテキストを調べると思いますが、たいていのサイトで「土地家屋調査士六法」が必要であると書いてありませんか。
そのサイトの書き手が言わんとしていることは分かるのですが、個人的には六法は不要だと思うんですよね。
私が使用したテキストや勉強方法についてはこちらに書いた通りなのですが、私自身は六法は買っていません。
参考:《独学OK》土地家屋調査士試験に合格するためのオススメのテキストまとめ
今回は六法についての私なりの意見を書いていきます。
六法とは?
そもそも六法とは下記の総称です。
- 憲法
- 民法
- 刑法
- 商法(会社法)
- 民事訴訟法
- 刑事訴訟法
このうち、土地家屋調査士試験に出題されるのは民法だけですね。よく土地家屋調査士試験の勉強でオススメされているのは「土地家屋調査士六法」です。
土地家屋調査士六法とは調査士試験の受験勉強用に作られた六法ですね。東京法経学院が発売しているものが有名だと思います。
※以下、便宜上「土地家屋調査士六法」を「六法」と記載します。
土地家屋調査士六法が必要である理由
とある調査士試験の受験サイトにこのような記述がありました。
言いたいことは分かります。確かに六法があると便利な場面はあります。ただ、そんなに頻繁に必要になるかなぁ…というのが私の感想です。
初学者が土地家屋調査士試験の勉強をしていると知らない情報がたくさん出てくると思います。
そんな時は解説を見て暗記すべきことはしっかりメモするなり、記憶するなりして徐々に知識量を増やしていくわけですが、その解説を見ても理解できないということが時々あります。
そのような場面では確かに六法が役に立ちます。
解説にはたいてい「不動産登記法第〇〇条」といった文言でどの法令を根拠にしているのかを記載しています。
六法でその部分を引けば、テキストでは省かれていた詳しい内容が記載されているわけです。
これだけ聞けば、六法を買うべきだと思うでしょうが、実際にはこんな場面は滅多にないんですよね。
六法で引く=時間の無駄
テキストに書かれていることはもちろん大事なことが多いのですが、中には「覚えなくてもいい知識」が存在します。そんな知識をわざわざ掘り下げて理解する必要はないんですよ。
資格試験を短期間で確実に合格する方法は「出るところだけ覚える」と割り切ることです。
試験で頻出の論点は頻繁に問題にされていますし、丁寧に解説されています。それを読めばたいてい理解できるんですよね。
確かに知識はたくさんあるに越したことは無いのですが、だからと言ってあれもこれもと手を出して広く浅い知識になってしまうのは得策ではありません。
頻繁に出る論点を確実に自分の知識としてストックするのが一番効率が良いです。
実際、何度も試験に落ちている人に話を聞いてみると「そんなのどこで覚えたの?」と聞きたくなるようなマイナーな知識が多く、逆に基礎知識に関しては曖昧でグラグラしている人を多く見かけます。
勉強の仕方を聞いてみると、模試や問題集を解いた際に分からなかった部分を全て六法で引いてノートにまとめていると言っていました。
この勉強方法はとても効率が悪いと思います。
過去問を10年分解けばこの試験の傾向は大体分かります。
その段階まで来れば情報の取捨選択ができるようになっています。重要度の低い情報まで自分の知識にしようと必死になるのは時間を有効的に使っているとは言い難いですね。
結論:初学者は六法を買わなくていい
これから土地家屋調査士試験の勉強を始めようとしている初学者の人は六法は買わなくていいと思います。択一の問題や記述式の問題が一通り済んで、本格的な演習に入っていく段階で必要だと思ったら買えばいいと思います。
最初から頻繁に六法を引きまくるような勉強方法だととても非効率です。その段階で理解できないことでも、勉強を進めていく内に知識が蓄えられて、後々読み返してみたらすんなり理解できるということが多々あります。
ただ、六法は実務でもまれに引くことがあるので仮に購入したとしても無駄にはなりません。法律が変わったら買いなおした方がいいですが…。とりあえず最初は買わなくていいです。私の他にも六法無しで合格している人を2人知っているので、無くても合格はできます。
ちなみに不動産登記法はネットでも見れます。