土地家屋調査士試験の勉強してるんだけど、建物認定と地目認定って必要なのかな?買わなくても合格できるの?
そんな疑問に答えます。
試験勉強について調べていると、「建物認定」または「地目認定」という専門書の名称を見かけることがあると思います。
内容を簡単に説明すると・・・
- 建物認定:建物の登記に関する実例を紹介している本(種類や構造の先例など)
- 地目認定:地目に関する実例を紹介している本(宅地の認定基準など)
こんな感じですね。これらの専門書は土地家屋調査士が登記申請をする上で必要となる知識を補填するためのものです。
簡単に言えば、土地家屋調査士にとっての辞書みたいなものです。
土地家屋調査士として働いているなら、ほとんどの人が持っていると思います。
では、土地家屋調査士の受験生には必要なのでしょうか?
結論から言えば、これらの専門書は試験勉強をする上では必要ないです。
理由は4つあります。その理由についてこれから説明していきます。
こちらの記事は動画で見ることができます。
建物認定と地目認定が不要な理由
(理由①)ボリュームがありすぎる
実際に内容を見たことがある人なら分かると思いますが、「建物認定」も「地目認定」も内容にボリュームがあります。
これらを最初から最後まで丁寧に読むなら、かなりの時間がかかります。
また、専門書なので内容も難しめです。未経験から受験する人にとっては少し難しく感じると思います。
しかも、一読した程度では内容がほとんど覚えられないです。
実際に私自身が試験後にどちらも一読しましたが、1ヵ月後には内容をほぼ忘れています。
実務で扱った案件については覚えていますが、サクッと読む程度では自分の知識にはならないということです。
そんなことをするよりは、より多くの問題を解いたほうが効率的と言えます。
(理由②)内容が実務向けになっている
「建物認定」、「地目認定」のどちらもかなり実務向けの内容となっています。
試験に出る論点を扱っているページもありますが、そこまで多くはありません。
そもそも、試験に出る論点は、試験用のテキストや問題集の解説を読んだほうが分かりやすいし、効率がいいです。
わざわざ「建物認定」と「地目認定」を開かなくても、今使っているテキストや問題集の解説レベルで十分なのです。
(理由③)マニアックな知識が多い
過去問や問題集を解いていると、自分が知らない論点が出題されて戸惑うことがあります。
そんな時に「建物認定」や「地目認定」を開けば、詳細な情報が得られることがあります。
「じゃあ、やっぱり買ったほうがいいんじゃないの?」と考えるかもしれませんが、それは間違いです。
そもそも、これらの専門書を開かないと理解できないような論点は、かなりマニアックな知識です。
そんな論点は試験ではめったに出ないし、深掘りしたところで点数には繋がりにくいです。
頻出の論点を暗記したほうがはるかに有意義ですね。
(理由④)手に入りにくい&高い
「建物認定」も「地目認定」も手に入りにくいです。
中古はオークションサイトに出品されていることがありますが、新品は公式サイトでしか購入できません。
しかも、購入の申込みはネットではできず、専用の注文書を郵送かFAXする必要があります。
また、どちらも購入するとなると7,000円以上はかかります。(送料は別です)
7,000円も払うくらいなら、模試を1回でも多く受験したほうがいいと思います。
模試の受験料は最安値で5,000円程度です。
まとめ:模試や答練を受けたほうが効率的
ここまで、試験勉強に「建物認定」も「地目認定」が必要ない4つの理由を解説してきました。
- ボリュームがありすぎる
- 内容が実務向けになっている
- マニアックな知識が多い
- 手に入りにくい&高い
誤解しないでほしいのですが、「建物認定」と「地目認定」を絶対に買うなという話ではありません。
買わなくても十分に合格圏内に入る、という話です。
試験合格後に土地家屋調査士して働くならば、これらの専門書を使う機会が必ずあると思います。
遅かれ早かれ購入することになるので、受験勉強の時点で買っていても損はしないです。
ただ、「建物認定」と「地目認定」を購入するよりは、模試や答練を受験したほうが合格に近づけると思います。
理由は、土地家屋調査士試験は演習の量がとても重要だからです。
たくさんの問題を解けば作図のスピードがかなり上がるし、択一の点数も安定してきます。
とくに択一は足切りがあるので、日ごろから高得点をとれるような訓練をしておく必要があります。
参考:【土地家屋調査士】択一で逃げ切れ!合格できるベストな配点を経験者が解説
ただし、市販の問題集はかなり少ないので、予備校を使って模試や答練を受験するしかありません。
なので、「建物認定」と「地目認定」ではなく、模試や答練に出資したほうがはるかに効率的と言えます。
模試や答練については、こちらで解説しています。
基礎から演習まで予備校で学びたい人はこちらをどうぞ。
今回の記事はここまでです。