今回は関数電卓F-789SG(キャノン)を使って座標値を出していきます。
土地家屋調査士試験では頻出…どころではないですね。毎回必ず使うテクニックです。
これができないと詰みます。
複素数を使えば簡単に出すことができるので安心してください。
方向角についてしっかり理解しておく必要があるので、分からない人はこの記事を見て下さい。
関数電卓F-789SG(キャノン)で座標値を計算する方法
調査士試験の問題では大体2~3問くらいは座標値を出す問題が出てきます。
自分で計算をして出した座標値を使って地積の計算もするので、ここで計算ミスをしてしまうと大幅な減点です。
後々の解答に全て影響が出るので必ずマスターしておきましょう。
下記の記事ではT1、T2が既知点でこれらの座標値を元に距離や方向角を計算しています。
参考:【土地家屋調査士】関数電卓[F-789SG]の使い方|二点間距離の求め方(複素数)
参考:【土地家屋調査士】関数電卓[F-789SG]の使い方|方向角の求め方(複素数)
今回はT1の座標値、T1からT2までの距離と方向角が分かっている場合にT2の座標値を計算で出す方法をご紹介します。
- 既知点T1(X座標…100, Y座標…100)
- T1からT2までの距離…269.26m
- T1からT2までの方向角…158°11′55″
位置関係はこのような状態です。既知点T1があり、座標が不明なT2があります。このような場合に使う公式はこちらです。
座標値を丸める方法
すると、X座標は-150.0016697、Y座標は200.0005636になりませんか?
『座標値は計算結果の小数点以下第3位を四捨五入し、小数点以下第2位までとする』という公式の指示があります。
普通、今回のように未知点の座標を計算で出した場合は、座標値を関数電卓にメモリーとして記憶させます。後々面積計算をする時に必要になるからです。
ですが、計算直後の座標をそのまま記憶させてしまうと、小数点第3位以下の数字(端数)も一緒に記録されてしまいます。
X座標は-150.0016697、Y座標は200.0005636ですが、これを公式の指示通りに計算結果の小数点以下第3位を四捨五入し、小数点以下第2位までとするならX=-150.00、Y=200.00と記録しなければいけませんし、この座標を使って次の計算をする必要があります。
端数を残したままにしておくと、後の計算が微妙にずれてくるのです。
というわけで、指示通りに小数点以下第3位を四捨五入し、小数点以下第2位までの座標にします。
まずは、小数点以下第2位までの表示に戻します。
そして、もう一度先ほどの計算をしてください。(計算結果がまだ残っているなら省略可)
先ほども言った通り、今画面上では(-150.00,200.00)という座標値が表示されていますが、フル桁にすれば端数が残っているのでした。
今、小数点以下第3位を四捨五入し、小数点以下第2位までの表示になっていますが、この表示通りの座標値(X=-150.00、Y=200.00)を電卓に記憶させます。
この画面の状態でこのように打ち込みます。
そのままその座標値をBに記憶させて下さい。
このように表示されれば成功です。
今の方法を使えば、表示された数字以下を四捨五入することができます。
数字を丸める、という言い方をしますね。座標値が出た場合は必ず毎回丸めて下さいね。
そうでないと、後からやる計算がどんどんズレていきます。
三角関数を使って座標値を出す方法
複素数を使わずに出す方法もあります。
手計算の場合などはこちらで解くのですが、関数電卓の場合は、複素数の方が分かりやすいし計算が早いですね。
なので、これから紹介する方法は軽く覚えておく程度で大丈夫です。
- 既知点T1(X座標…100, Y座標…100)
- T1からT2までの距離…269.26m
- T1からT2までの方向角…158°11′55″
T2のX座標=T1のX座標+T1T2間の距離×cos(T1→T2方向角)
T2のY座標=T1のY座標+T1T2間の距離×sin(T1→T2方向角)
ちょっとめんどくさい計算方法です。
cosとsinを間違えそうになりますね。解説ではこちらで書いてあることがあるので、とりあえず紹介しましたが、複素数で計算した方が早いのでしっかり覚える必要はないです。
さて、今回の記事はここまでです。
他の計算方法はこちらに書いています。