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【土地家屋調査士】不動産登記法の効率的な勉強法|民法との優先順位と記述式へのつなげ方

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【土地家屋調査士】不動産登記法の効率的な勉強法|民法との優先順位と記述式へのつなげ方

この記事を書いている人(管理人)
現役の土地家屋調査士 兼 行政書士
開業済み(事務所売上1,000万円超)
択一式→記述式を一貫して攻略
試験は独学・半年で一発合格(85/100点)

本記事では、不動産登記法をどう勉強すれば記述式につながるのかを、 受験経験ベースで体系的に解説します。

土地家屋調査士試験の勉強をしていると、ほぼ必ず次の疑問にぶつかります。

  • 民法と不動産登記法、どっちを優先して勉強すべき?
  • 択一式をやっているのに、なぜ記述式の点数が安定しない?

結論から言います。

土地家屋調査士試験は、
「不動産登記法の理解度」でほぼ決まる試験

民法は不要という意味ではありません。
ただし、民法を深掘りしすぎる人ほど、不動産登記法と記述式で失速します。

民法と不動産登記法、どちらを優先して勉強すべきか?

① 時間をかけるべきなのは「不動産登記法」

この質問に対する答えはシンプルです。

時間をかけるべきなのは、圧倒的に不動産登記法です。

  • 択一式の出題数が桁違いに多い
  • 記述式の判断根拠になる
  • 土地家屋調査士試験そのものが不動産登記法の試験

民法は、実務で頻出する一部の論点だけが「必要最低限」出題されているにすぎません。
一方、不動産登記法は択一式と記述式の土台そのものです。

② では、どちらから勉強を始めるべきか?

多くの予備校やテキストでは、

民法 → 不動産登記法

という順番で構成されています。

理由は単純で、以下の民法の基礎がないと、不動産登記法で詰まる場面が出てくるからです。

不動産登記法に必要な民法知識
  • 相続(誰が権利を持つか)
  • 物権変動(いつ権利が移るか)
  • 代理(誰が代わりに申請できるか)

また、「地役権」や「敷地利用権」といった不動産登記法の用語より、「相続」や「未成年者」の方が、初学者には圧倒的にイメージしやすいのも事実です。

そのため、勉強の順序としては以下が最適解です。

最初に民法 → すぐ不動産登記法に軸足を移す

民法の深入りは禁物です。具体的な勉強範囲については、民法の勉強範囲を解説した別記事で解説していますが、あくまで「基礎」として割り切りましょう。

不動産登記法・択一式問題は「4種類」に分けて考えろ

民法で「深掘りしすぎ問題」が起きるのと同じで、不動産登記法にも後回しでいい分野があります。

① 丸暗記でOKな択一式専用パターン(後回しで可)

  • 書類の保存期間
  • 年数・数字だけを問う問題

完全な暗記ポジションです。試験前に正確な数字を覚えておけば点数がとれます。
語呂合わせで覚えても問題ありません。

② 半丸暗記+理解が必要な頻出パターン(択一式の得点源)

  • 地図訂正
  • 登記官の職権による登記
  • 登記記録・管轄に関する論点

記述式に直結することは少ないですが、択一式では頻出です。

論点を理解していないと形を変えられた瞬間に解けなくなるため、きちんと理解した上で覚える必要があります。

③ ニッチすぎる知識(覚えなくていい)

  • ほとんど出ない地目
  • 細かすぎる建物の種類

テキストの注釈部分に書いてあるような内容です。過去問に出ても消去法で対応可能。
一生懸命覚える必要はありません。

④ 理解が記述式に直結する最重要パターン【最優先】

ここが今回の記事の核です。
以下の分野は、徹底的に理解してください。

記述式に直結する最重要ゾーン:

  • 地番の付し方(分筆・合筆後の地番ルール)
  • 建物の認定基準(外気分断性・定着性など)
  • 登記の要否判断(そもそも登記できるか?)
  • 申請書の添付書類

ここが曖昧だと、

  • 記述式で判断が止まる
  • 申請内容に自信が持てなくなる

という事態に陥ります。
逆に言えば、ここは「択一式の勉強をしながら、記述式の対策も同時にできている」唯一のゾーンです。

【裏ワザ】重要な論点を「自分で」見極める方法

上で挙げた4つの例は、あくまで一例にすぎません。
他にも「択一式で太く勉強すべき点」はたくさんあります。

それらを自分で見極める、最も手っ取り早い方法があります。

記述式の「解答」を先に見る(所要時間:30分〜1時間)

  • 時期:択一式過去問を2〜3周した頃
  • 方法:記述式問題を眺め、すぐに「解答(申請書)」を見る
  • 目的:記述式で「どんな単語」が使われているかを知る

初学者がいきなり記述式を解こうとしても、書き方を知らないので手も足も出ません。
なので、解く必要はありません。(どうせ解けませんので)

すぐに答えを見て、
「あ、択一式でやったあの知識が、申請書ではこう書かれるのか」
と確認するだけでOKです。

百聞は一見に如かず。
この「全体像の確認」を挟むだけで、その後の択一式学習での「目の付け所」が劇的に変わります。

「記述式が難しい」の正体を分解する

土地家屋調査士について調べていると「記述式が最も難しい」と書いてあるサイトを多く見かけませんか。実際、多くの独学者・初学者の詰まる部分でもあります。

記述式への苦手意識
  • 作図が難しい
  • 計算が間に合わない
  • 申請書が書けない

こうした印象は間違いではありません。ただし、これらはすべてテクニック寄りの難しさであることがほとんどです。

計算と作図は慣れれば「作業」になる

計算も作図も、

最初は難しく感じるが、パターン化すれば手が勝手に動く

ようになります。

学生時代の数学と同じで、慣れれば処理速度は自然に上がります。反復練習をすれば反射神経で解けるフェーズと言ってもいいでしょう。

本当に難しいのは、

判断が止まること = 不動産登記法の理解不足

です。

申請書は「理解+テクニック」のハイブリッド

一方で、申請書は少し特殊です。

問題文を読み、申請書に何を書くべきかを判断する部分までは、完全に不動産登記法の理解が必要です。この段階では択一式で学んだ不動産登記法の知識が生きてきます。

一方、書く作業そのものは型に当てはめるテクニックです。申請書のパターン自体はそれほど多くないので何度も書いて覚えれば自然に書けるようになります。

つまり、記述式の中でも申請書だけは不動産登記法の「理解」と反復練習で得る「テクニック」の両方を使うハイブリットなフェーズと言えるでしょう。

戦略の次は「戦術」を身につける

ここまでで、合格に必要な「思考の軸(戦略)」は整いました。
しかし、戦略を知っているだけでは点数になりません。

次は、これを実行するための「具体的な戦術」をインストールしてください。
迷ったときは、以下の記事を読めば解決策が見つかります。

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