
「30代から未経験で土地家屋調査士業界に転職できる?」「40代だと厳しい?」
こういう悩みはかなり多いです。
- 測量の実務経験はゼロ。でも資格を取れば働ける?
- 本業があるので、いきなり転職して失敗したくない
- 30代はまだ大丈夫?40代は現実どう見られる?
この記事では、「採用側が何を怖がっているか」から逆算して、30代未経験が採用されやすくなる条件と、40代未経験の現実まで整理します。
※「転職すれば絶対うまくいく」という話ではなく、採用されやすい条件・避けるべき地雷を、現実ベースで書きます。
- 30代未経験でも採用される人の共通点(採用側が見るポイント)
- 40代未経験が厳しくなる理由と、採用率を上げる準備
- 「土地家屋調査士試験の勉強中」を武器にする言い方
- 未経験がハズレ求人を引かないための見分け方
30代未経験でも土地家屋調査士への転職は可能か?(結論:可能)
結論から言うと、30代未経験でも転職は可能です。
実際に、私が事務所で働いていたころにも、35歳・未経験・実務経験なしで入ってきた人がいました(ただし、採用されたのには理由があります)。
- 土地家屋調査士試験に合格は強い(採用側の安心感が一気に上がる)
- 合格でなくても、勉強を継続している/受験歴があるだけで評価が変わる
- 逆に、「すぐ辞めそう」に見えると落ちやすい
採用側が一番怖いのは「教育コストが重いのに、辞められること」
これは土地家屋調査士業界に限らずですが、現場を回しながら初心者に教えるのは、先輩同行者にとって負担が大きいです。
器械(トータルステーション)の据え付け、ミラー(ポール)の立て方、現場での段取り…。これらは座学でどうにかなるものではなく、横について反復で覚えるしかありません。
だいたい1〜2か月は「教えないと回らない期間」になりやすい
最初の1〜2か月は、遅いながらも「教えずに自力でできること」を増やす段階です。半年もすれば事務作業も現場作業にも慣れて、ようやく“使える人材”になってきます。
だからこそ、採用側が本音で怖いのはここです。
- 半年かけて現場補助として一人前になってきた
- でも、1年未満で辞められる(これが意外と多い)
これをやられると、採用側は「また最初から教育コストを払う」ことになります。だから面接では、年齢よりも続けられる根拠を見られます。
「独立ありき」で就職アピールはNG(採用側は警戒する)
これはかなり重要です。
土地家屋調査士業界は、将来独立する人が一定数いるので、就職自体は珍しくありません。
ただし、面接の段階で「独立前提で修行したいです!」を前面に出すと、採用側はこう考えます。
「育ててもすぐ辞めるのでは?」
教育コストが重い業界なので、最初から独立前提を強く出すと、短期離職リスクとして見られやすいです。
独立するかどうかは心の中に置いておき、面接では「腰を据えて続ける意思」を優先して見せた方が安全です。
採用側が安心する「続けられる根拠」4つ
30代未経験が採用されるかどうかは、結局ここです。
① 土地家屋調査士試験の勉強を継続している(受験歴がある)
資格がなくても長く働けば即戦力にはなれます。ただ、資格がある方が信用度は上がるのが現実です。
土地家屋調査士試験は難易度が高く、すでに実務をしている人でも3〜4年かけて合格するケースは珍しくありません。
だからこそ、勉強を継続している意思=やる気と粘り強さとして評価されます。
勉強中と言うなら、どこまで進んでいて何が苦手なのか、昨年の結果(受験歴)があるなら点数感まで、具体的に話せるレベルにしておくのが安全です。
② 通勤(距離・手段)は現実的か
事務所にもよりますが、車通勤OKのところだと、自家用車で仕事の外回りができると助かるケースがあります。
というのも、社用車が足りないことが割とあるからです。
もちろん自家用車が必須という意味ではありませんが、早朝出勤・残業がある世界なので、あまりに遠いと「続かないのでは?」と心配されます。
③ 家族の理解(残業・休日出勤があり得る)
通勤の話と被りますが、現場が入ると休日出勤が発生することもありますし、繁忙期は残業もあります。
小さい子どもがいる家庭や要介護者がいて「自宅に拘束される必要がある」場合は、現実として厳しくなることがあります。
④ 勤務時間・現場の覚悟(ハイブリッド労働)
土地家屋調査士の仕事は、現場作業+デスクワークのハイブリッドです。
前職がデスクワークオンリーだと、夏の現場は想像以上にきついです。日中は外に出っぱなしで、帰ってきたら書類作成や図面で残業…という日もあります。
だから経営者としては、体力がある20代〜30代前半を採りたい、という価値観になりやすいのも事実です。
「勉強中」を武器にする言い方(面接で効く)
NG:ふわっと憧れ
「興味があって…」「憧れて…」は言わない方がマシなレベルです。勉強中と言うと突っ込まれて聞かれます。
OK:勉強計画・受験歴・直近の取り組みを具体化
面接で刺さりやすい具体例
- 「昨年受験しました。択一式は○点で、記述式は作図が弱点でした。今年は○月までに作図の型を固めます」
- 「平日○時間、休日○時間は確保できます。来年の本試験を受けます」
- 「今は不動産登記法を重点的に、過去問を回しています」
「どこまで進んでる?」「昨年の点数は?」「働きだしたら勉強時間は確保できる?」は、実際に聞かれます。ここに具体で返せると、続けられる根拠になります。
未経験がハズレ求人を引かないための見分け方
研修・同行・教育担当がいるか(現実:大きい会社ほど整いがち)
研修や教育担当が固定でつくのは、規模が大きい会社か有名どころでないと難しいことが多いです。
個人事務所だと、日によって空いている人が変わり、教育担当が固定されないパターンもよくあります。
一人事務所に補助者として入る場合は「代表=教育担当」になりやすいです。
ただし代表が現場に出ない日や、補助者が不要な日、教える暇がない日もあります。その場合、まだ育っていない補助者は「やることがなくて暇」になりやすいです。
研修についても同様で、個人事務所では「研修期間」と称して3か月ほど時給換算で給料が払われることもあります(私の前職場もこのタイプでした)。
補助者が常に不足=「使い捨て」になっていないか
補助者不足の事務所は多いです。その中には、補助者を「都合よく育てる」だけの事務所もあります。
実際に、昔の同僚の話ですが、前職場がまさにそのタイプでした。
同僚の実例:器械手としては育つが、土地家屋調査士としては育たない
代表が教える基礎的な補助業務だけ上手くなり、現場同行と簡単な書類仕事ばかり。将来独立を考えていた同僚は「このままだと即戦力になれない」と感じて転職しました。
将来独立を考える人ほど、「現場補助だけ」で止まると不安になります。申請や書類の全体像に触れられるかは、長期的にかなり差が出ます。
40代未経験はどうなる?(厳しめ。ただし可能性はゼロではない)
40代になると、採用側は「未経験でも育てる」より、ある程度の即戦力を期待しやすくなります。
実際に私が事務所にいたころ、不動産系(測量ではない)にいた45歳の男性が面接に来たことがありますが、不採用でした。
代表が言っていたのはシンプルで、「40代なら、さすがにそれなりの実務経験がほしい」という価値観です。
体力・教育コスト・短期離職の警戒が強くなるので、採用側が安心できる材料を揃えるほど可能性は上がります。
40代でも可能性はあります。ただし、30代より“根拠の要求水準が上がる”というだけです。
副業で実務経験は積める?(現実:かなり難しい)
平日昼間の壁
土地家屋調査士の現場は平日昼間が中心です。本業の合間にちょっとバイト感覚で…という働き方だと、現場に出られず仕事になりにくいです。
継続できないと戦力になりにくい(単発は“補助”であって“育成”ではない)
実際にうちの事務所でも、土地家屋調査士試験の勉強中の男性(試験は不合格だが他の士業資格を持っている)が、単発で来てくれることがあります。
ただし、これはあくまでその日の補助です。継続して働いている補助者と比べるとスキルは積み上がりにくいです。
それに、単発で来る未経験者に「丁寧に教える義理」がこちらにあるかというと、現実は厳しいです。時給は発生しているので、求めているのは教育ではなくその場の作業補助だからです。
まとめ:30代は「続けられる根拠」で勝てる。40代は「根拠の厚み」が必要
- 土地家屋調査士試験の合格は強い(採用側の安心感が段違い)
- 合格でなくても、勉強継続・受験歴・計画を具体で語れると評価される
- 通勤・家族の理解・残業や休日出勤の覚悟など、続けられる根拠を揃える
- 未経験は「教育が回る職場」を引くのが重要(使い捨て型に注意)
合格・独立開業までのロードマップ
よくある質問(FAQ)
Q. 30代未経験でも、本当に採用されますか?
ただし「続けられる根拠」が重要です。土地家屋調査士試験の合格が最強ですが、勉強継続(受験歴)や計画を具体で語れるだけでも評価が変わります。
Q. 40代未経験は無理ですか?
30代より即戦力期待が上がるため、試験合格など「根拠の厚み」を揃えるほど可能性は上がります。
Q. 「勉強中」は面接で言っていい?
受験歴・弱点・学習計画を具体で話せると「続けられる根拠」になります。ふわっとした憧れは逆効果になりやすいです。
Q. 副業で実務経験を積めますか?
平日昼間の壁があり、単発だと「補助」になりやすく「育成」にはなりにくいのが現実です。

