
「同じテキスト、同じ過去問を使っているのに、なぜ夫は2問落とし、妻は満点だったのか?」
その差は頭の良さではありません。「捨て方」と「解く技術」の違いでした。
この記事では、満点合格者の妻が実践していた「秒速で解くための3つの鉄則」を公開します。
土地家屋調査士試験において、択一式(午後の部)は「足切り」をクリアするためだけのものだと思っていませんか?その考え方は非常に危険です。
合格者のセオリーは逆です。
「択一で満点近く取って逃げ切る」。これが最も確実な合格ルートです。
この記事では、知識量ではなく「処理速度」で勝つための、非常識かつ実践的な攻略法を解説します。
- 全肢を同じ熱量で読むな。「軸肢」で瞬殺する技術
- 民法で「司法書士でも割れる難問」が出た時の対処法
- スキマ時間を支配する「神アプリ」活用術
- 鉄則①:「軸肢」を見つけて、残りは省エネモードに切り替える
- 鉄則②:民法は深入り厳禁(基礎は漫画レベルで止める)
- 鉄則③:スマホアプリで「1分のスキマ」を使い倒す
【鉄則①】全肢を「同じ熱量」で読むな
多くの受験生が、ア〜オの5つの肢を、上から順番にすべて同じ熱量で読んで正誤判定しようとします。しかし、この解き方では時間も集中力もいくらあっても足りません。
満点を取る人の解き方は、まったく違います。
「まず1つだけ“軸”になる肢を見つけ、答えを一気に絞る」。
残りの肢は、必要になったときにだけ確認します。
最初から最後まで全力で読むのではなく、「勝負あり」と分かった瞬間から省エネモードに切り替える。これが、記述式まで脳のスタミナを残す最大のコツです。
「軸肢(じくし)」を使った省エネ解法
土地家屋調査士試験の択一は、ほとんどが「正しい(または誤り)の組み合わせ」を選ばせる問題です。この形式では、5つの肢すべてを精読する必要はありません。
「これは100%正しい」「これは絶対に間違いない」
そう言い切れる肢が1つでもあれば、それが「軸肢」になります。
【軸肢を使った解き方(基本手順)】
- 選択肢をざっと眺め、一番自信のある肢(軸肢)を探す。
- 軸肢が含まれている(または含まれていない)解答群を確認する。
- その時点で消える選択肢を一気に除外する。
- 答えが見えたら、残りの肢は「流し見」で矛盾がないか確認するだけ。
※ 全肢を丁寧に読み込む必要はありません。
この方法を徹底すると、1問あたり30秒〜1分は確実に短縮できます。
この積み重ねが、記述式での凡ミス防止につながります。
迷ったら「三角マーク」で即スキップ
では、軸肢が見つからず、2択で迷ってしまった場合はどうするか。
ここで悩み続けるのが、択一で点を落とす人の典型パターンです。
- 問題番号に「△(三角マーク)」をつける。
- 「たぶんこっち」という方に必ずマークを入れて、即次の問題へ進む。
- 全問解き終わって時間が余った場合のみ、「△」の問題に戻る。
悩みは時間を食うだけで、点数にはなりません。
1秒でも迷ったら次へ進む。
この「損切りの速さ」が、択一満点か否かを分けます。
【失敗談】夫(45/50点)の敗因
夫が不動産登記法で1問落とした原因は、難問ではなく単純な読み間違いでした。
普段なら絶対に落とさない問題を、「全部読まなきゃ」と焦った結果、集中力が散漫になっていたのです。
「確定したら、他は読まない勇気」。
これを練習段階から徹底していれば、防げたミスでした。
【鉄則②】民法は「深入り」したら負け
「民法が難しくて進まない…」という悩みは不要です。
調査士試験の民法(3問)は、深追いすると沼にハマります。
【実話】プロでも意見が割れる「捨て問」がある
夫が間違えたもう1問は、民法の第1問でした。
かなり変化球の問題で、試験後に知り合いの司法書士2人(民法のプロ)に問題を見せたところ、なんと2人の意見が割れました。
司法書士試験を突破した猛者ですら迷う問題を、調査士の受験生が解けるわけがありません。
こういう「捨て問」に時間を使い、メンタルを削られるのが一番の悪手です。
対策:過去問に出る「典型論点」だけでいい
調査士の民法は、7割(2問正解)取れれば御の字です。
過去問の焼き直しレベルの知識だけ完璧にして、訳の分からない難問が出たら「鉛筆転がして運試し」でOKです。
もし初学者でちんぷんかんぷんなら、高尚な専門書ではなく「漫画」でイメージだけ掴んでください。その後は過去問を周回すれば、本試験で戦えるレベルになります。
択一対策で使うテキストの選び方や、「買うべきもの/捨てるべきもの」をまとめた記事はこちらで詳しく解説しています。

【鉄則③】過去問は「回転数」と「使いやすさ」で選べ
過去問は「解く」ものではありません。「反射神経を鍛える」ものです。
問題文を見た瞬間に「あ、これ答えはウだ(理由は〇〇だから)」と脳内で即答できるレベルまで回転させます。
教材は「東京法経学院」一択
日建学院などの市販本もありますが、収録年数(8年分程度)が少なすぎます。
満点を狙うなら、昭和からのストックがある東京法経学院の「択一過去問マスター」一択です。
択一過去問マスターを推す理由:
- 圧倒的な収録数: 過去問のストック量が違う。見たことのない問題を減らせる。
- 神レイアウト: 「問題の次のページが解答」という構成。
ページをめくれば即座に答え合わせができます。同社の「合格データベース」のように別冊の解答集をわざわざ開く必要がないので、電車内でも片手でサクサク回せます。
【裏技】スマホ・アプリで「紙」を捨てろ
「勉強=机に向かってテキストを開く」と思っていませんか?
そのスタイルでは、忙しい社会人は勝てません。
満点を取る人は、トイレ、信号待ち、寝る前のベッドの中……すべての「1分のスキマ時間」を勉強に変えています。
神アプリ「WordHolic」活用術
私が実際に使って最強だと感じたのが、単語帳アプリ「WordHolic(ワードホリック)」です。
間違えた肢だけを登録し、自分専用の弱点問題集を作ります。
WordHolicのここが凄い:
- 画像が貼れる: 解説文を手打ちする必要なし。テキストの解説部分をスマホで撮って貼るだけ(超時短)。
- 仕分け機能: 「覚えた」「怪しい」をワンタップで仕分け。苦手な問題だけを無限にループできる。
- 操作が簡単: 小学生でも使えるレベル。iOS/Android両対応。
紙のノートに間違いをまとめるのは時間の無駄です。
スマホの中にすべてを詰め込んで、いつでもどこでも回せる状態にしてください。
予備校派なら「アガルート」が最強
「自炊(テキストのPDF化)やアプリ登録すら面倒くさい」という人は、アガルートの講座が最適です。
アガルートには「TOKERUKUN(トケルクン)」というオンライン演習機能があり、スマホで400問以上の過去問をゲーム感覚で解けます。
テキストも最初からデジタル対応しているので、スマホ学習との親和性は予備校の中でダントツです。
最後は「答練」で初見殺しを防ぐ
過去問を極めると、一つの弊害が生まれます。
それは「答えを覚えてしまって、思考停止で解けてしまうこと」です。
これでは、本試験で「見たことのない初見問題」が出た時にパニックになります。
直前期は必ず予備校の答練(模試)を受け、「知らない問題が出た時のメンタル管理」を練習してください。
「夫(45/50点)」と「妻(満点)」を分けた最後の差は、この「本番想定の場数」と「捨てる勇気」でした。

よくある質問(FAQ)
Q.独学で択一満点は本当に可能ですか?
特別な才能は要りません。過去問をひたすら周回し、出題のクセを脳に刷り込めば、迷う問題が出ても「調査士試験ならこっちが正解っぽい」という勘が働くようになります。
Q.基準点(足切り)ギリギリ狙いじゃダメですか?
択一はマーク式で正誤が明白ですが、記述式は採点基準がブラックボックスです。
択一で稼いでおけば、記述式で多少ミスをしても挽回できます。「満点を取るつもり」で勉強して、やっと合格点に届くと思ってください。
Q.六法は覚えるべきですか?
分からない条文は「受験100講」などのテキストで調べれば解説されています。
六法を買って条文を暗記しようとするのは、典型的な「受からない人の勉強法」です。
Q.択一過去問は何周すればいいですか?
目安としては最低5周ですが、満点を取る人は10周以上回しています。「答えを覚えてからが勝負」だと思ってください。
まとめ:択一は「知識」ではなく「技術」で解け
択一式で満点を取るのに、学者レベルの深い知識は必要ありません。
必要なのは、以下の3つの技術です。
- 難問(民法の変化球)を即座に捨てる勇気
- 軸肢を見つけたら省エネモードに切り替えて時間を稼ぐ技術
- アプリを使って、1分のスキマ時間を得点に変える執念
収録数No.1の過去問集
オンライン演習「TOKERUKUN」

