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【最新】土地家屋調査士試験の基準点(足切り点)とは?合格点との違いと回避策

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【最新】土地家屋調査士試験の基準点(足切り点)とは?合格点との違いと回避策

 

土地家屋調査士試験について調べていると、必ず耳にするのが「基準点(足切り点)」という言葉です。他の資格試験とは異なり、この基準点を突破しなければ、どれだけ勉強しても記述式が採点対象にならないという、厳しい側面があります。

この記事では、現役の土地家屋調査士として、最新データに基づいた土地家屋調査士試験の基準点の仕組みを整理します。一般的に呼ばれる合格点との違いや、足切りを確実に回避するための戦略を本音でまとめました。

 

この記事を書いている人
現役の土地家屋調査士(独立8年目)
夫婦で土地家屋調査士事務所を経営
独学半年合格(夫)/択一式:満点・記述式:40点合格(妻)

私は独学・半年で合格しましたが、最も神経を使ったのが「択一式の足切り回避」でした。高得点で合格した妻の視点も交え、安全圏の狙い方を伝えます。

 

【要点まとめ】基準点(足切り)の正体

  • 基準点(足切り点)下回ると(原則として)次の採点に進めず、不合格が確定する「最低関門」
  • 合格点:全ての科目の合計で超えるべき「最終ボーダーライン(合格基準点)」
  • 合格の条件:各科目の足切りを突破し、かつ合計で合格点を超えること

 

土地家屋調査士試験の基準点(足切り点)の仕組み

基準点(足切り点)とは、試験で用いられる「採点の関門」です。土地家屋調査士試験では、以下の3つの数値をすべて満たして初めて合格となります。

  • 択一式の基準点(午後の部・第1〜20問)
  • 記述式の基準点(建物・土地)
  • 合格点(筆記試験全体の合計)

 

【最新データ】過去の基準点・合格点・合格率の推移

過去のデータを確認すると、基準点は年度の難易度によって変動していることが分かります。

年度 択一式基準点 記述式基準点 合格点 合格率
令和2年度 32.5 30.0 71.0 10.36
令和3年度 32.5 30.5 73.5 10.47
令和4年度 37.5 34.0 79.5 9.62
令和5年度 35.0 29.0 72.0 9.66
令和6年度 37.5 31.5 78.0 11.00

【参考画像:基準点・合格点の推移グラフ(H21〜R6)】

土地家屋調査士/基準点(択一・記述)の推移(H21〜R6)

上の表とグラフから分かる通り、基準点は「年によって動く」ため、直近の傾向を知った上で、安定して超える設計が必要です。

 

現役の本音:令和6年度の合格率11.00%は、例年より高めです
例年の合格率は8〜9%台で推移する年が多い一方、令和6年度は11%と高めでした。さらに択一式の基準点が37.5点(15問)と高いことから、結果として高得点帯が厚くなった可能性が考えられます(※要因は複合的です)。

 

【参考画像:合格率の推移グラフ(H21〜R6)】

土地家屋調査士/合格点(最終ボーダー)の推移(H21〜R6)

合格率が上がったからといって「簡単になった」と楽観視するのは危険です。問題が易しい年は、周囲もミスをしません。基準点を超えるのは当たり前。その上で上位に食い込める実力がないと、この試験は突破できません。

 

合格までの「3ステップ」を理解する

土地家屋調査士試験の合否が決まる流れを、具体例を挙げて解説します。

ステップ①:択一式の基準点を突破する

午後の部の択一式(1問2.5点)で、まずは基準点を超えなければなりません。ここを1問でも下回ると、記述式の答案は採点対象にならず不合格となるのが大きな特徴です。

(参考)択一式の足切りがどれだけ残酷か:得点分布の例(令和元年)

令和元年度の例です。この年の基準点は32.5点です。グラフで見ると基準点を超えた層を赤・下回った層を青で示しています。つまり、基準点にあと一問(2.5点)届かずに足切り落ちした受験生が、全国に350人以上いるということです。足切りは「あと少し」が通用しません。

同年度の択一式の平均点は29.83点でした。足切りを安定して超えるには、平均点+αの得点を継続して出す必要があります。記述対策に時間を割く前に、まずはこの「採点対象外」という最悪の事態を避ける盤石な基礎力が必要です。

 

ステップ②:記述式の基準点を突破する

択一式の関門を抜けた人だけが、記述式(50点満点)の採点へと進みます。記述式にも独立した基準点があり、年度によりますが概ね30点〜35点前後が設定されます。

ステップ③:合計点で「合格点」を超える

最後に、択一式記述式の合計点が「合格点(合格基準点)」を超えていれば、晴れて合格です。

注意:両方の足切りを超えても不合格になる理由
択一式記述式ともに基準点ギリギリで通過した場合、合計点は合格点(最終ボーダー)に届かない設計になっています。合格を確実にするには、必ずどこかの科目で「貯金(上乗せ点)」を作らなければなりません。

 

現役の本音:足切りを確実に回避する「戦略的得点」の作り方

最短合格を目指すなら、択一式でどれだけ貯金を作れるかが鍵となります。理想を言えば、択一式記述式も満点を目指すべきですが、限られた勉強時間の中では効率が悪すぎます。

私の場合、本試験では択一式で45点を確保し、足切りラインから大きく引き離す貯金を作りました。一方で、妻のように択一式で満点(50点)を狙う戦略も極めて有効です。

択一式で大きな貯金があれば、万が一、記述式の座標計算で予期せぬトラブルやミスが起きても、致命傷になりにくくなります。

 

まとめ:基準点の正体を知れば、勉強の優先順位が変わる

土地家屋調査士試験の基準点(足切り)とは、単なるハードルではなく「受験生を振り落とす最初のフィルター」です。この仕組みを理解した上で学習を進めることが、最短合格への近道となります。

  • 基準点:下回れば即不合格となる「採点の門番」
  • 合格点:合計で超えるべき「最終的な勝利ライン」
  • 対策:直近の傾向(令和6年度は15問相当)を踏まえつつ、安全圏としては16問〜を目安にして足切りリスクを極小化する

次に何をすべきか迷っている方は、合格までの最短ルートをまとめたロードマップを確認してください。

参考:土地家屋調査士|合格・独立までのロードマップ

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